Columnコラム

(クリニック)承継開業ってどんなメリットがある?

最近、巷では医療法人やクリニックの承継案件が増えているようですが、当事務所にもクリニック承継のご相談が増えて参りました。

そこで、クリニックを承継して開業することにどのようなメリット、デメリットがあるのか整理してみました。

 

1、承継開業のメリット・デメリット

(1)メリット
①売上が読みやすい

クリニックを承継するときに一番メリットだと感じるのは、「売上が読みやすい」ということです。

新規クリニック開業のお手伝いをするときに、収支計画や事業計画などを院長先生と一緒に作成しますが、
このとき一番不確定な要素が「売上」です。

支出はスタッフの給与や家賃、銀行の返済額などをもとにある程度正確な数字を算出できますが、売上については診療圏調査の結果や診療科の平均報酬などをベースに予想値を算出するため、厳しめに計画を立てざるを得ません。

しかし、承継案件であればそれまでの実績をベースに計画を作成できるため、ある程度正確な数値で収支計画の作成が可能です。

地域から愛されているクリニックを承継できれば、集患もスタッフ集めも比較的ラクに行えるのではないでしょうか。

 

②医療機器や備品などが揃っている

承継案件というと「古いクリニックを引き継ぐ」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、
最近は開業して数年で承継される案件なども増えてきています。
(立ち上げて軌道に乗ったタイミングで次の先生へ承継し、また新たにクリニックを立ち上げられる先生もいらっしゃいます)

また、長期間盛業されてきたクリニックでも、医療機器などは定期的に買い替えが生じるため、

”20年の開業実績があるクリニックを承継したら、医療機器は購入して1年のものがたくさん残っていた”

ということも起きえます。

もちろん、不要な物品がある可能性もありますが、すべてを一からそろえる必要は無いことが多いので、この点でも承継のメリットを感じることがあります。

 

③開業資金が少なくても良い場合がある

開業資金とは、先ほどの医療機器購入費のほか、内装工事費などが開業資金の中でもかなりのボリュームを占めます。

たとえば、40坪のクリニックで坪単価60万円の内装工事を行う場合、単純に内装費だけで2400万円もの費用が必要となりますが、承継案件であれば一から内装工事を行う必要がない物件も多く、内装費用を抑えることが可能です。

仮に工事が必要な個所があったとしても売上から改装工事費を捻出できるため、初期の負担感は低減されるのではないかと思います。

 

反対に、承継案件のデメリットはどのような点が考えられるでしょうか。

 

(2)デメリット
①承継元の診療科目と合わなければ難しい

当然ですが、自身が開業したい診療科とドンピシャなクリニックの承継案件が、開業希望時期に存在するとは限りません。

最近では、内科でも循環器内科や消化器内科など診療科目が細分化しているため、なかなか希望する診療科の案件に巡り会えないということも起き得ますが、反対に希望の診療科の案件があれば積極的に検討してみてはいかがでしょうか。

 

②設備が古く、修理代がかかることがある

メリットで挙げた点と相反する内容となりますが、案件によっては古い医療機器や設備を長く使われているクリニックもあり、そのような場合は買い替え費用や修理費用、撤去費用(レントゲンなど)などがかさむ可能性もあるため、承継を考えているクリニックの設備は必ず確認する必要があります。

固定資産台帳や設備一覧の書類だけを確認するのではなく、実際に現物を確認し、問題なく稼働できる状態かどうかのチェックも必要です。

 

③レイアウトが使いにくいことがある
クリニックのレイアウトは時代によって変化しており、最近では各室間で回遊ができるようなレイアウトが一般的になってきていますが、数十年前に開業されたクリニックの場合はそのような動線が取られていないものも多く、使いにくさを感じる可能性があります。

また、既設の電気系統で希望する医療機器が使えないということもあるため、承継案件の内覧ができるような場合は、主要機器のメーカーさん等に同席していただき、電気系統に問題はないかという目線からもチェックを行う方が安心です。

 

2,承継案件を検討する際の注意点

上記で挙げた点のほかに注意していただきたい点が、「医療法人格の承継」です。

巷では、「医療法人格のみ」という承継案件が出回っていますが、医療法人格の売買は厚労省が問題視しており、
単に医療法人格だけの移転とみなされるような承継は、都道府県の認可が下りない可能性があります。

そうすると、法人格を買ったが希望するクリニックを法人に組み込めなかったという事態になり、かなりの損失を被る可能性があります。

医療法人格ごと引き継ぎたい場合は、その医療法人が開設しているクリニックを承継したうえで、新たな法人診療所開設を検討するようにしましょう。

 

3、おわりに

新規開業は物件や設備の選定等の点で自由度が高い反面、高額な開業資金が必要になることが多く、開業のハードルが高くなりがちです。

また、開業すれば成功するという時代は終わり、投資額を確実に回収できるという保証はありません。

少しでも開業資金を押さえて安定的に経営を行うために、承継案件をうまく利用した開業も選択肢のひとつとして頂ければ幸いです。

当事務所では、承継案件も多数取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。

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